日本

大塚英志が小泉八雲本

わたしが注目している同世代評論家である大塚英志の新刊 しかも私の好きな小泉八雲を扱っている。楽しみ。 「捨て子」たちの民俗学―小泉八雲と柳田國男 * 作者: 大塚英志 * 出版社/メーカー: 角川学芸出版 * メディア: 単行本

初詣に上野の東博で等伯を見る

1/3は上野の寛永寺の根本中堂が公開されるというので初詣で。 国立博物館常設展の半券で入場できるのだった。 厨子内に秘仏本尊薬師三尊像が祀られているが、当然それは見れない。 しかし去年東博でみることができた。非常に力強いすばらしい仏像であった。 …

遊びをせんとや生れけむ

親戚が子供を連れて来訪。小学5年の男の子と小学2年の女の子。 兄妹で非常に仲がよい。近所の公園の雑木林で一緒に鬼ごっこ。 久しぶりに追いかけっこをした。木を支えに180度回転しようと試みて 尻もち。手で受身をとり泥だらけに。実に爽快。梁塵秘抄の歌…

宮崎市定翁が見立てる明治維新における薩長の功罪

宮崎市定『古代大和朝廷』ちくま学芸文庫には不思議なことに、一番最後に 「幕末の攘夷論と開国論--佐久間象山暗殺の背景」 という論文が入っており、これが歯に衣着せず宮崎節が炸裂していて痛快である。 日本の幕末維新史は、長い間、いわゆる明治の元勲た…

香西泰先生の登壇、旧友との再会

がなんと70歳を超えてご登場とは驚きました。大学時代に経済学を教わりました。 専門の情報科学よりも、吉田夏彦、永井陽之助、今田高俊、江藤淳、香西泰といった 諸先生方の研究室で耳学問させていただいたのがいまでは嘘のようです。 同級だった三輪君は香…

松岡正剛の新刊

『17歳のための世界と日本の見方』(春秋社) という本がでるらしい。帝塚山学院大学の講義「人間と文化」の採録をもとに再構成とか。

宮崎市定『古代大和朝廷』めっちゃ面白い

ちくま学芸文庫で出て買い置きしていたもの。 さすがにシナ・アジア史の碩学となると日本の古代史に対する見方も 非常に視野が広くクリアな展望が開けてハッとさせられること幾たびか。 特に「記紀をどう読むか--日本上代史の素描」は日本の弥生から古墳時代…

共同体と自然とのファシリテータとしての天皇

『一万年の天皇』上田篤(文春新書2006)読了非常に刺激的な日本論であり天皇論である。天皇の位置づけが非常にクリアに人類学的なシステムの変遷として捉えられており,それが日本人の心情といかに密接に結びついているかが説得的に語られている。しかし,本…

那覇のカニ,札幌のカニ

立て続けに出張をした。1つは沖縄の那覇,気温は25度。1つは北海道の札幌,気温は−2度。どちらも同じ日本なのか,と肌で感じる。 那覇では時間が余ったので数年前に開通したモノレールに乗り,世界遺産登録された首里城に出かけた。南国の真っ青な空の下で…

阪神大震災に関する上田篤の記述のメモ

阪神・淡路大震災に関する重要な記述なのでメモ。 ただし,残念ながら自分で事実が確認できているわけではない。 上田篤「一万年の天皇」文春新書(2006)のあとがきから...ことは,ある東京の雑誌社から震災の記事の原稿をたのまれたことに端を発する。 そこ…

中国とのつながり3題:中華街,阿片王,日中戦争

○中華街 ひさしぶりに横浜中華街に出かけた。非常に賑わっていた。異常に占い屋が繁盛していた。妻が蒸し料理に使うための「虫かご」ならぬ「蒸籠(せいろ)」を安く調達するために一緒に行ったのだった。昼には台湾料理「青葉」で飲茶,夕食に広東料理「翠…